モルタル壁塗装の魅力と注意点とは?プロが教える施工のコツと長持ちさせるポイント!

はじめに

住宅の外壁材として広く用いられるモルタルは、古くから親しまれている伝統的な素材です。その耐久性や独特の風合いから、今でも根強い人気があります。しかし、モルタル壁は経年劣化が避けられないため、定期的なメンテナンスや塗装が必要です。今回は、そんなモルタル壁塗装のメリット・デメリット、施工の流れ、そして長持ちさせるためのポイントについて解説します!


1. モルタル壁とは?

モルタルとは、セメントに砂と水を混ぜて作られる外壁材です。日本の住宅では、1950~1970年代にかけて主流の外壁材でしたが、現在も多くの家で使用されています。モルタルの特徴は、以下の通りです。

  • 高い耐久性:風雨や衝撃に強く、メンテナンス次第で長期間持ちます。
  • 施工の自由度が高い:形状やデザインを自由に作ることができ、複雑な造形にも対応可能です。
  • 外観の変化が豊富:仕上げ材(塗装)によって様々なテクスチャやカラーバリエーションを楽しめます。

ただし、モルタル壁はクラック(ひび割れ)が発生しやすい点や、経年劣化によって吸水性が増してしまうなど、定期的な補修が必要になることも多いため、メンテナンスには注意が必要です。


2. モルタル壁の塗装が必要な理由

モルタル壁を塗装する理由は、見た目の美しさを維持するだけでなく、劣化を防ぎ、建物の寿命を延ばすためです。以下の理由が主な塗装の目的です。

① クラック(ひび割れ)からの雨水侵入を防ぐ

モルタル壁は、経年によりクラックが発生しやすくなります。ひび割れを放置すると、そこから雨水が侵入し、内部の鉄筋にまで影響を及ぼす可能性があります。塗装によってひび割れを埋め、水の侵入を防ぐことができます。

② カビや苔の発生を抑える

モルタルは多孔質であり、吸水性が高い素材です。そのため、塗膜が劣化するとカビや苔が発生しやすくなります。適切な塗装を施すことで、表面の吸水性を低下させ、カビや苔の発生を防ぐ効果が期待できます。

③ 紫外線や風雨からの保護

紫外線や風雨は、モルタルの表面を劣化させ、塗膜の剥がれやチョーキング(粉状の物質が発生する現象)を引き起こします。耐候性のある塗料で塗装することにより、これらの要因から保護することが可能です。


3. モルタル壁塗装の手順

モルタル壁の塗装は、ただ塗料を塗るだけでは不十分です。しっかりと下地処理を行い、適切な施工をすることが重要です。以下に、基本的な施工手順を紹介します。

【STEP 1】 下地処理(ひび割れや欠けの補修)

モルタル壁のひび割れや欠けを修復します。クラックが発生している場合は、その箇所をシーリング材で埋め、平滑にします。この下地処理を怠ると、塗装してもすぐに塗膜が割れてしまう可能性があるため、丁寧に行います。

【STEP 2】 高圧洗浄

次に、表面の汚れや古い塗膜を高圧洗浄機で洗い落とします。これによって塗料の密着性を高めることができます。

【STEP 3】 シーラーの塗布

シーラーとは、塗料の下地材で、塗料がモルタルにしっかりと密着するようにする役割を果たします。シーラーを塗ることで、塗装後の剥がれを防止します。

【STEP 4】 中塗り・上塗り

下地が整ったら、実際に塗料を塗布します。中塗りと上塗りの2回に分けて塗装することで、塗膜を均一に仕上げ、耐久性を向上させます。

【STEP 5】 仕上げ

最終的に、塗料のムラがないか、剥がれや塗り残しがないかを確認し、必要に応じて修正します。


4. モルタル壁塗装の注意点

モルタル壁の塗装には、いくつか注意しなければならない点があります。失敗しないためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。

① 下地処理を怠らない

モルタルは経年劣化によるクラックが生じやすいため、塗装前の下地処理がとても重要です。ひび割れをしっかりと補修しないまま塗装をすると、せっかくの塗装がすぐに剥がれてしまいます。

② 塗料の選定に注意する

モルタル壁には、柔軟性のある塗料を選ぶことがポイントです。たとえば、アクリルシリコンやラジカル塗料などは、モルタルの動きに追随しやすく、ひび割れのリスクを軽減します。

③ 施工業者の選定は慎重に

モルタル壁は、下地の状態や気候条件によって仕上がりが大きく変わります。信頼できる業者を選ぶことが、施工の成功のカギとなります。


5. モルタル壁を長持ちさせるためのポイント

せっかく塗装したモルタル壁も、正しいメンテナンスを怠るとすぐに劣化してしまいます。以下の点に気を付けて、モルタル壁を美しく保ちましょう。

定期的な点検

外壁塗装は、見た目にはわかりにくい箇所が劣化していることがあるため、年に一度は点検を行いましょう。

防水性を意識する

モルタルは吸水性が高いため、塗装によって防水性を高めておくことが大切です。特に、雨風が直接当たる面には、耐水性の高い塗料を使用すると良いでしょう。

適切な時期に再塗装する

モルタル壁は、通常10~15年に一度の塗装が目安とされています。ひび割れや塗膜の剥がれが見られたら、早めに対策をとりましょう。


まとめ

モルタル壁塗装は、外壁の保護や見た目の向上、そして建物の寿命を延ばすために欠かせないメンテナンスです。施工前の下地処理や塗料選びをしっかりと行い、信頼できる業者に依頼することで、モルタル壁を長く美しい状態で保つことができます。定期的なメンテナンスを心掛け、住まいをいつまでも快適に保ちましょう!

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