保証の信用性と見極め方
耐用年数と保証期間は混同しがちです。
「耐用年数」は塗り替えをしてからの年月が経って再び塗替えが必要になるまでの期間のことで、 色あせと剥がれとの間には何年もの差があります。
そこで問題になるのが「どの時点で塗替えが必要と判断するか」です。言い換えるなら、どの時点まで耐用させて「耐用年数」と呼ぶのか、 という問題です。
大半の塗料メーカーはチョーキングを塗り替え時期の基沸にしているようです。
弊社の耐用年数と保証の考え方
メ ーカーの言う耐用年数はチョーキングを限界としていますが、 チョーキングした部分を濡れ雑巾で拭きとった時に元の色が出てくれば、 その部分の塗膜はまだ死んではいません。(薄い塗膜のさらに薄い表層劣化です)私たちはこの時間を美観保持限界と呼んでいます。
そこから3~5年程度では塗膜の浮きや剥がれに移行するとは考えにくいため、弊社は「高性能なシリコンクラスなら13年前後を耐用年数」と考え、 次回塗装の目安としています。
こういった理由から、 保証期間はメーカーの耐用年数を基準とし10年に設定しています。
※色あせやチョーキングを保証するものではありません
※ふくれ・剥がれが出た場合は部分補修を無償で行うものです。
保証期間で業者を判断しない!
塗装工事は一般の商品と違って塗料が壁や屋根に塗られて初めて価値をもつものです。ですから塗膜の異常が発生した場合、塗料そのものが悪かったのか工事のやり方が悪かったのか、それとも下地そのものに変化が起こったのか、原因を特定するのが困難なのです。そのような前提での保証です。
工事して半年で塗膜が剥がれても、悪質な業者であれば「うちの施工が原因ではないので、塗料メーカーに話をしてみてください」なんて事を言い出すかもしれません。
メーカー側も「うちの塗料には問題がありませんので、施工業者に話をしてみてください」と言ったら保証の意味がまるでなくなってしまいます。
さらに「これは下地の歪みの問題ですから保証の範囲外です」と言われてしまえば、それまでです。施工業者が「15年保証」と言って 10年目で塗膜が剥がれた場合は、本来なら施工業者が無償で保証しなければいけないのですが⋯、もちろん工事を受け持った施工業者が保証書を出した以上、その業者が工事の全てにおいて責任を持つのが当然なのですが、塗装工事は言い逃れがどれだけでも出来るので、保証期間をあまり当てにし過ぎてはいけないのです。
あくまでもその他の『信頼できる要素』がそろっているかが重要なのです。