外壁塗装を初めて依頼する方の中には、「どんな作業が行われるの?」「どれくらい日数がかかるの?」と不安や疑問を感じている方も多いのではないでしょうか?
外壁塗装はただ“塗るだけ”の作業ではありません。
事前の準備や下地処理など、見えない工程こそ仕上がりや耐久性に大きく影響するのです。
この記事では、一般的な戸建て住宅の外壁塗装工事が、どのような流れで進められていくのかを初心者にもわかりやすくステップごとに解説していきます。
外壁塗装の全体工程と日数の目安
一般的な30坪前後の住宅で、天候に恵まれた場合の外壁塗装の工期は約7日〜14日間が目安です。
以下が基本的な工程の流れです。
工程 | 内容 | 期間の目安 |
---|---|---|
1. 近隣挨拶 | 工事前に近隣住民へご挨拶と説明 | 1日 |
2. 足場の組立 | 作業用の足場を安全に設置 | 半日〜1日 |
3. 高圧洗浄 | 外壁の汚れ・カビ・旧塗膜などを洗い落とす | 半日〜1日 |
4. 養生 | 塗装しない部分(窓・ドアなど)を保護 | 半日〜1日 |
5. 下地補修 | クラック(ひび割れ)やコーキングの打ち替え | 1日〜2日 |
6. 下塗り | 接着性を高める下塗り塗装 | 半日〜1日 |
7. 中塗り | 実際の色で1回目の塗装 | 半日〜1日 |
8. 上塗り | 仕上げとして2回目の色塗装 | 半日〜1日 |
9. チェック・手直し | 色ムラや塗り残しを確認し補修 | 半日 |
10. 足場解体・清掃 | 足場を解体し、周辺を清掃して工事完了 | 半日〜1日 |
各工程を詳しく解説
1. 近隣へのご挨拶
塗装工事は騒音やにおいが発生するため、事前に近隣へご挨拶することがマナー。業者が代行してくれることも多いです。
2. 足場設置
安全な作業を行うために、家全体に足場を組みます。高所作業の命綱でもあります。
3. 高圧洗浄
外壁表面の汚れ・古い塗膜・カビ・藻を徹底的に洗い流します。
この工程を丁寧に行わないと塗料の密着が悪くなり、すぐに剥がれる原因になります。
4. 養生(ようじょう)
塗装しない部分(窓、玄関、車など)にビニールやテープを貼って塗料が付着しないようにします。仕上がりの美しさにも大きく影響します。
5. 下地補修
- 外壁のヒビ割れ(クラック)の補修
- 古くなったコーキング材の撤去と新設(打ち替え)
これを丁寧に行うことで、塗装の持ちと防水性が格段にアップします。
6. 下塗り
下地と塗料の密着をよくするために、透明や白色の下塗り材(プライマー)を塗布します。
この層がないと上塗りが浮いてしまい、数年で剥がれてしまうことも。
7. 中塗り
選んだ塗料を使い、実際の色で1回目の塗装を行います。塗膜の厚みを確保する大切な工程です。
8. 上塗り
仕上げの塗装。美観を整えるだけでなく、紫外線や雨風から住宅を守る最終バリアになります。
9. 最終チェック・手直し
プロの目で塗りムラ・色ムラをチェックし、手直し作業を行います。これにより施工の品質が確保されます。
10. 足場解体・清掃
足場を解体し、養生を取り除き、まわりをきれいに掃除して引き渡し完了です。
よくあるQ&A
Q1:雨の日はどうなるの?
→基本的に塗装作業は雨天中止です。天候によっては工期が延びることがありますが、無理に作業を進めず、品質を優先するのが正解です。
Q2:家にいないといけないの?
→基本的には在宅不要です。ただし、電源や水道を借りる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
Q3:工事中の騒音や臭いは?
→足場組立時の音や、塗料のにおいは多少発生します。ご近所への配慮として、事前の説明や挨拶が大切です。
まとめ|工程を知れば安心して任せられる
外壁塗装は「塗って終わり」ではなく、丁寧な下地処理と段階的な工程が非常に重要です。
しっかりと工程を把握しておくことで、
- 工期の目安がわかる
- 手抜き工事を防げる
- 工事中も安心して任せられる
という大きなメリットがあります。
業者選びの際には「各工程をどう進めるか説明してくれるか?」も、判断基準のひとつにしてみてください。